先日まで関わっていた仕事先の隣の家の話。
奇妙?不思議?そんな感じ。
周辺の家は、築40年前後の家が多々あります。
家が完成時から住み続けている方ばかりです。
2月の半ばに不動産屋からリフォームの依頼が来ました。
様子を見に行ったときの事です。
植物が鬱蒼と生い茂り暗くジメったイメージのある場所でした。
隣の様子を見に来たのか、垣根を境に隣の家から老女が出てきました。
挨拶をして工事をする旨を伝えた。
それから数日後に作業を開始した。
隣の家の方は、一人暮らしなのか話し相手に飢えてるのか知らぬが、
我々が挨拶をすると最高30分は開放してくれなく、延々と雑談をされる。
毎朝一定の時間になると、近所の老人施設へ徒歩で悠々お出かけされる。
そうなると、一人住まいの家屋は当然空、留守のはずです。
しかしですね中に誰か居る感じがするんです。
生活音がするんですよ。
静かな住宅地ですので、工事の音以外は聞こえないのです。
休憩時間になると、家の中でドアを閉める音、廊下を歩く音など、
音のお化け?みたいな感じでして。
今回この現場には、私と父と父の昔なじみの職人とで行ってますが、
同行の職人曰く、「何も聞こえないぞ」と。
私ら二人は生活音とともに隣の主が出かけて行ったあと、
玄関のドアを開けて、外へ出てくる若い女性の姿を何度も目撃している。
隣家の主はそれはもう慎重な程に玄関の鍵を掛け、
握りをガチャガチャと執拗に確認をして出て行く。
誰かが居るのであればそこまで確認をしなくてもいいじゃん?と思うのだけど。
金曜日は材料が届かないので現場でのんびりしてました。
隣の主が会話に飢えてか差し入れを持ってきまして一緒にお茶会になりました。
その時に疑問に思ってた事をぶつけてみました。
「今でもお一人暮らしなんですか?」と私。
「えぇ、たまに孫が心配して来てくれるんですよ。」と老女。
「あぁ、だからたまにお出かけされてから、外へ出てくるんですね」と私。
言った瞬間です、老女が顔面蒼白になった。
「あんた見たのかい?」と振るえながら言う老女。
父と一緒に頷いた。
何時からか知らないけど誰か自分以外に住んでいるんだと言う。
姿は見えないそうですが、自分の見えた女性像を伝えました。
「髪が長めで色白の顔立ちも綺麗で、いつも黒いワンピース姿だ」と伝えると。
一層震えられ早々に帰られた。
其れっきり土曜の朝仕事に行っても息を潜めて出てきませんでした。
奇妙?不思議?そんな隣人のお話でした。
ちなみに場所は、東京都下です。
たまに仕事先から呟いてるので、見てる人には、概ね限定されるはず。
以上 震える家-前編 でした。
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